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〈美容〉隆鼻術

乳鼻は顔の中心にあって、顔の印象やシルエットを形成する重要なパーツです。スジの通った鼻は、力強い印象を与えますし、丸いポッチャリとした鼻は、可愛らしさや柔らかさを感じさせます。しかし、これも極端になると、きつい感じやだらしない印象になります。 鼻の手術を大別すると、次のようになります。

  • 高くする 隆鼻術
  • 低くする 低鼻術
  • 鼻尖部や鼻背部を細くする、鼻翼や鼻孔を小さくする 整鼻術
  • 曲がった鼻を治す 斜鼻矯正術

使用する材料について

最も一般的に使用される材料は、シリコン製のプロテーゼです。このほかにも、自分の耳の軟骨や肋軟骨、腸骨、筋膜、真皮などがあり、それぞれ以下のような長所、短所があります。

  シリコン 自分の組織
長 所
  • 吸収されない
  • 変形しにくい
  • 細工しやすい
  • 体の他の部分に傷つけない
  • 手術のやり直しがしやすい
  • ある程度無理がきく
  • 形の細かな修正には有効
短 所
  • 無理がきかない
  • 感染に弱い
  • 鼻尖部への使用(上向き、下向き、尖らすなど)は危険
  • 軟骨は曲がったりねじれたりすることがある
  • 軟骨以外は吸収され変形することがある ・凹凸をつくりやすい
  • 体の他の部分に傷を付ける
  • やり直しがしにくい

シリコンの安全性について

シリコンは、ケイ素を主成分とする合成樹脂で、人体に対する異物反応は極めて少ないものです。例えば、お腹にガスが溜まったときに飲み薬(商品名ガスコン)として用いることもあり、また固形のシリコンは、人工関節、心臓の人工弁、ペースメーカーなど医療材料として広く使用され、安全性の高い人工物と言えます。

隆鼻術の実際

手術は局所麻酔、または静脈麻酔と局所麻酔の併用で行います。片側の鼻孔の内側を切開し、鼻尖部~鼻背部の皮下、鼻根部の骨膜下を剥離して、前もって患者さんに合わせて細工したプロテーゼを挿入します。鼻尖部の修正を同時に行う場合は、鼻軟骨の縫合や軟骨移植を行ったのちに、切開口を縫合します。

シリコンプロテーゼは、無理な大きさのものを挿入したり、瘢痕組織のあるところを入れると、位置がずれたり皮膚を破って露出したりします。このような場合は無理をせずに、自家組織を用いたりプロテーゼと併用したり、軟骨形成を行うなど、他の方法を選択します。

手術の経過及び注意事項

手術の方法により、1~数日間テープ固定します。手術後の腫れは、それほど強くありません。1~週間まぶたや鼻根部が腫れることがあります。皮下出血は稀ですが、もし現れた場合でも2~3週で消失します。これらを予防するため、手術後3日間はアルコールや入浴を控えて下さい。

メガネは、不均等に当たるプロテーゼが偏位しますので、2週間から1ヶ月は使用しないで下さい。どうしても必要な場合は、均等に掛けるように注意するか、指導に従って眼鏡店で小改造してもらって下さい。 抜糸は1~2週間後に行います。遠方の方は、吸収糸で縫合して抜糸をしないこともあります。

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