〈美容〉ピアス
ピアスの歴史は古く、耳たぶに穴を開けて埋め込む“耳飾り”は紀元前から古代エジプト、インド、ギリシャ、ローマなどで使用されていました。ただ、その当時は装飾としてよりも、耳孔から悪霊が入り込むのを防ぐ護符や魔除けなどの意味で用いられていたようです。
ピアスにはこのような歴史があり、現在も世界中で広く使用されています。したがって「ピアスをすると目が悪くなる」とか「失明する」といった噂がありますが、全く根拠のないものです。
ただし、ピアスが耳に傷をつける行為である以上、傷からの細菌感染による化膿、中途半端な治療による嚢腫(穴が塞がって中には皮脂などがたまる)、金属アレルギー、消毒薬によるカブレなどが生じる可能性はあります。また肝炎やエイズなど感染症の問題もありますので、ピアスホールは医療施設で開けることをお勧めします。滅菌済みの医療用ピアスを使用し、清潔な施術を行い、その後はきちんと注意を守ることが大切です。
穴あけ用ピアスの種類
ファーストピアス、つまり最初にピアスを行う場合の穴あけ用ピアスは、ピアススタッドと呼ばれています。針が市販の装飾用ピアスより太く、先端の尖った、滅菌済みの医療用ピアスです。注射器や注射針と同じように厚労省の認可を受けています。スタッドには6mmと8mmのものがあり、耳たぶの厚さに応じて使い分けます。 大まかに以下のような材質のピアスがあります。
- ステンレスに24金メッキを施したもの
ピアスヘッドの色や形も様々なものがあります。 純金であっても、絶対安全というわけではなく、稀に金そのものによるアレルギーを起こす人がいます。このような方には、2)や3)のピアスをお勧めします。 - シリコン製のもの
シークレットピアスとも言われます。目立たない無色で透明に近いもので、必要な時だけ市販のピアスをその上から装着できます。 3) チタン製のもの 金属アレルギーが心配な方にお勧めします。
施術
ピアスの希望部位に印をつけ、ピストル型の“ピアスガン”を用いて穴を開けます。一瞬でご希望のピアスが装着されます
手術の経過及び注意事項
- ピアスホールが完成するのに約1カ月かかります。この間、ピアスホールの周辺を清潔にするよう心掛けて下さい。アルコールを含まない消毒液を使用して、綿棒で1日2回消毒を行って下さい。
- 入浴やシャンプーは、ピアスをした日からOKです。
- パーマ液は刺激が強いので、ピアスホールが完成するまでパーマは控えて下さい。
- 耳たぶをウエットティッシュで拭いてみて、血液や分泌物がついてなければホールは完成しています。
- 最初はホールが硬く感じると思いますが、2~3ヶ月で軟らかくなってきます。ホールが硬い時期はトラブルを起こしやすいので、スタッド以外のアクセサリーピアスの使用は避けるか、または注意して使用して下さい。